先物はどうなるのでしょうか。
通常、先物の場合は、3月、6月、9月、12月のあらかじめ決められた日(通常20日)にまとめて決済されます(なおここでは説明の都合上すべての先物、オプションが月末に決済されるものと仮定しています)。
したがって、現物取引と最も異なる部分は、1月に行われた3月決済の先物取引は、3月の決済日まで、決済しなくても良いということです。
つまり、現物取引であれば、何としてでも4日後には現金を用意して株式を引き取らなければなりませんが、先物取引であれば決済日がくるまで、3ヵ月もしくは6ヵ月はお金を用意しなくても良いわけです。
このような便利な取引ができれば、いろいろなことが可能になってきます。
例えば、相場に自信があれば、今、先物で「買い」の取引を行って、決済日がくる前に予測通り株価が上昇すれば、そこで買ってあった先物を売って利益を確保することも可能になります。
ただ、決済を先に延ばせるといいますが、その先物取引で取引されている「物」は何なのでしょうか。
よく考えれば、「先物」は決済日がくるまで誰も決済を強要できませんので、決済日までは「約束」または「契約」ということになります。
通常「先物」を買った人がいれば売った人もいますので、それぞれ逆の「約束」をした人が決済日まで存在することになり、決済日にそれぞれが義務を果たすことによって、ある特定の先物に関する権利義務関係はすべて消滅します。
したがって、「先物取引」とは、決済日までは「約束」または「契約」で、決済日にその約束に基づいた義務が発生する取引ということができます。
さあ、それでは例を使いながらもう少し詳しく説明してみましょう。
1994年のコメ不足を思い出してください。
93年が冷夏でコメの収穫が少なかったことから93年の暮れ頃から、国産米の値段が徐々に上がりはじめ、ついには春過ぎ頃からおコメ屋さんの店頭から国産米が消えてしまうというものでした。
我々、マーケットに長く携わっている者にとっては、ある意味では当たり前のことが起こったような気がしますが、皆さんどうも動きが遅かったような気がします。
例えば、1993年の夏の終わり頃には、1993年の収穫は92年の収穫を大きく下回りそうだということは大体わかっていたはずです。
したがって、本来であれば、1993年の収穫を待たずして何らかの行動を起こす人がいてもおかしくなかったはずですが、10月頃から徐々に動きはじめ、実際に大きく動いたのは年が明けてからだったような気がします。
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